永久歯交換後の前歯に変色を呈する方は少なくないが、ホワイトニングでも歯面の模様や象牙質深部の濃い変色はなかなか脱色されないため、既に修復治療を行われている場合は再修復も考慮される。 しかしながら前歯のセラミック修復治療は長期的には下顎前歯切端部の摩耗を招来しやすく、若い世代では可能なら下顎前歯と擦り合わせがある上顎前歯の裏側（舌面）を天然エナメル質が保存できるラミネートべニアのような修復方法か陶材焼き付け冠（メタルボンド）の舌面をメタルにする方法が咬合の安定には望ましい。 以下は歯冠長のバランスが難しいながらも両側犬歯はラミネートべニアで処理し犬歯誘導を確保し、中央４前歯はジルコニアの単独冠で再修復した症例（歯科医療者）である。
